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「まかべを元気にしたい」

茨城県桜川市真壁町

まかべの民話

真壁のまちに伝わる民話

 真壁まちは、400年前の江戸時代の町割りがそのまま受け継がれています。今は失われてしまった道や新しくできた道。、昔のままに残されている建物や路地などを歩いてみると真壁まちの魅力を再発見できるかもしれません。
 そんなまかべに古くから伝わる民話をご紹介します。


(民話出典:「まかべの民話」 枝久夫著)より引用
(地図 作成:「歴史的まちなみを活かしたまちづくり委員会)より引用

上野鶴屋、下の鶴屋

 下宿の中央の十字路に、各地への里ほどが定められていたという「真壁町道路元標」がおかれています。この角度に明治・大正・昭和の初めにかけて鶴屋呉服店(潮田家)と言われ、田舎の三越とも呼ばれていたという豪荘な構えのタバコ屋があります。県下でも指折りの浦町の愛宕神社隣に、同じ屋号の鶴屋(古橋家)という大きな荒物屋がありました。浦町を通る人は鶴屋のお客だ、と言われるほど繁盛していたといいます。
 このことから、町の人は呉服屋を上野鶴屋、荒物屋を下の鶴屋と呼んでいたといいます。
昭和初期の廃業後も白壁土蔵の店と蔵は、昔の豪商の面影を残しています。

上宿の薬師様

 上宿町民の労働奉仕によって改築された上宿の薬師様は、約300年前の貞享5年に建てられました。
 昔、怠け者の男がいて、金色に輝くお堂の中の薬師如来像をみて「これを売ったら大金が手に入るだろう」と、悪心を起こし、家に隠しておいたところ、眼がだんだん悪くなり失明寸前までになってしまいました。
 おとこは、薬師様の罰が当たったと思い平謝りして仏像を元の場所に返したところ、眼も元通りによくなり、それからは一生懸命に働くまじめな男になったとのことです。